Acupuncture & Moxibustion / Bone setting

院長ブログ

自律神経の不調 (本日のロアン鍼灸整骨院の施術から)

自律神経系・不定愁訴

(患者)

33歳 女性

 

(主訴)

不眠 頭痛 耳鳴り 肩こり 食欲不振

 

(既往歴)

14歳 左小指骨折

20歳 左足関節靭帯(前距腓骨靭帯)部分断裂

 

(現病歴)

花粉症

軽い喘息の気がある

 

1年ほど前より体が疲れ易く、疲れが取れないとの事。

肩こりは20代の頃より感じていたが、頭痛や耳鳴りはなかった。

食事は食べなければいけないと感じて、無理に食べている状態。

この方は、ちょうど1年ほど前に仕事上で役職が上がり、

その上、仕事のスケジュールがタイトになりました。

この事が自律神経の不調を招くきっかけになったようです。

 

自律神経の不調は上記のような精神的ストレスや肉体的なストレスを

心と体が受け続ける事により発症しやすくなります。

精神的ストレスが自律神経の不調に関係するというのは

イメージしやすいかも知れませんが、

肉体的なストレス、つまりケガや病気、関節や筋肉の機能障害も

自律神経の不調に関係します。

実際、脳は精神的ストレスと肉体的ストレスを区別しておらず、

同じものとして処理しています。

精神的・肉体的ストレスを処理しきれなくなると、症状として現れるという訳です。

 

(オステオパシー的評価)

・頚椎

後頭環椎・環軸関節機能障害

・胸椎

第2胸椎機能障害

・腰椎

第3腰椎・第5腰椎機能障害

・骨盤

左上方恥骨

左寛骨後方回旋

LonL仙骨捻転

・肋骨

右第1肋骨上方肋骨

左2~4前方肋骨

・下肢

左距腿関節・距骨下関節機能障害

左骨間膜制限

・胸部

右気管支・右肺門に制限

心膜に制限(特に心横隔膜靭帯)

・腹部

脾臓周囲の膜に制限

肝臓左三角間膜に制限

 

上部頚椎の制限は、肩こり・頭痛の原因になると同時に、

迷走神経の活動に影響を与えます。

迷走神経は副交感系の神経であり、内臓の機能を支配しています。

迷走神経は頸静脈孔という頭蓋骨の穴から出てきます。

また第2頚髄は迷走神経の枝が侵入しています。

そのため頸静脈孔に近い上部の頚椎が機能障害を起こすと、

迷走神経が正常に働かなくなる場合があります。

この方の食欲不振の原因の1つになっているのかも知れません。

 

骨盤から背骨のゆがみも肩こり・頭痛の原因になります。

背骨の土台である骨盤がゆがめば、その上に乗る背骨は当然ゆがみます。

これは目線を水平に保とうとする人間の当然の適応なのですが、

長い事その状態が続くと代償不全に陥り、様々な症状を呈します。

また背骨の機能障害は交感神経を刺激し、血管を収縮させ症状の慢性化につながったり、

内臓の機能低下に関与します。

肋骨の制限は呼吸・循環に影響します。

呼吸・循環機能が落ちれば症状の悪化や慢性化につながります。

また肋骨と背骨で作られる肋椎関節の前に交感神経幹という交感神経の束があり、

機能障害がある肋骨は交感神経幹を刺激し、内蔵機能の低下に関与します。 

右気管支の制限はその前にある大静脈に影響を与える事があり、

呼吸だけでなく循環系に影響を与える事があります。

心臓の支持靭帯である心横隔膜靭帯は頚部に繋がるため頚部から胸郭に影響を与えます。

肝臓の左三角間膜は精神的ストレスに起因しているのかも知れません。

肝臓は横隔膜に直接付着しますので、

肝臓―横隔膜―心臓―心臓支持靭帯を介しての首や肩への影響なども考えらえます。

また脾臓の制限はアレルギーに関与する事が多くあります。

 

このように体を精査し、異常個所と膜の繋がりを考え、症状に対する原因を追究します。

時々患者さんにレントゲンみたいな手ですねと言われますが、

より精度が上がるよう今でも訓練と解剖学の勉強を続けています。

 

学びに終わりはありませんね。

 

続きは次回。

 

東京・中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長