Acupuncture & Moxibustion / Bone setting

スタッフブログ

妊娠中の腰痛と足のむくみ (本日のロアン鍼灸整骨院の施術から)

(患者) 
28歳で妊娠30週の妊婦さん。

(主訴)
腰部から時に大腿の後面まで痛みが放散。足がむくんでだるい。

(既往歴)
4年前に第1子を帝王切開にて出産。 その他、外傷等の既往なし。

元々腰痛持ちの方で、妊娠中は更に酷くなるとの事。第1子妊娠時も腰痛が酷く、
その時は安静とマッサージでしのいでいました。

(検査)
恥骨結合部、右仙腸関節部に著明な圧痛
左仙腸関節に可動制限
腰椎過前弯 骨盤前傾位
第7胸椎・第2腰椎に可動制限
腰筋 起立筋に筋過緊張
腰筋・殿筋・起立筋部にトリガーポイントあり
下肢の軽度浮腫
恥骨上部に切開による瘢痕あり

妊婦さんの徒手検査は、うつ伏せなどの肢位がとれないため、
骨盤の正確な評価が困難です。
ただ、恥骨結合、仙腸関節、仙尾関節など、各関節の不安定性と制限に焦点を合わせれば、無理な姿勢をとらなくても十分評価できます。
その他の評価においても、坐位や側臥位にて行うので負担を掛けることはありません。

(施術)
オステオパシーマニピュレーションと鍼灸。

上記検査結果の制限部位である、恥骨結合・左仙腸関節・胸椎・腰椎に対し、オステオパシーマニピュレーション。
オステオパシーマニピュレーションには様々なテクニックがありますが、
母体及び胎児の負担にならないテクニックを選択します。
この方の場合もインダイレクトテクニックと言われる方法をメインに、
関節や筋膜の制限を取り除き、静脈還流・リンパ排液を促し、
痛みとむくみの緩和を行いました。

腰筋・殿筋・起立筋のトリガーポイントに鍼施術。
トリガーポイントは筋膜上に存在する筋膜のよじれのようなものです。
生体力学的に無理な姿勢などを取っていると、筋膜上にトリガーポイントが出現し、
関連痛を引き起こします。
お尻の筋肉に出現したトリガーポイントの足への関連痛は、
しばしば坐骨神経痛と勘違いされます。
トリガーポイントに対する鍼施術を行う事で、
腰から足にかけての痛みの緩和が図れます。

妊婦さんの骨盤は、リラキシンやエストロゲンと言ったホルモンにより、
骨盤の関節の靭帯を弛緩させ、骨盤腔を広げ、胎児の成長を妨げないようにしています。
また、出産の際に骨盤が広がる事により、無事に出産できる環境を作っています。
ただし、それ故に骨盤の関節(仙腸関節や恥骨結合)は不安定性が生じます。
さらに、胎児が大きくなるにつれ、骨盤は前傾し腰椎は過前弯を起こし、
バイオメカニクス(生体力学)的なバランスが崩れます。
不安定な骨盤やアライメント不良を生じた背骨に、増加した体重による負荷が掛る事で腰痛が発症します。
また、大きくなった子宮は骨盤内臓を圧迫し、腰部や足に行く静脈を圧迫します。
これらも、腰痛の原因となると同時に、下肢のむくみや倦怠感の原因になります。
この方の場合はオステオパシーマニピュレーションにより、関節の制限箇所と筋過緊張部のリリースを行う事で、再度バランスが取れるようになり、また、血流・リンパの流れも改善され症状の緩和が図れました。

あとは、適度な運動や体重管理が必要な事と、下肢の浮腫に対しては左側臥位で足を挙げて横になる様に伝えました。
ちなみに、左側臥位で寝ると子宮が左に動き、足からの静脈を受ける下大静脈の圧迫を軽減させ、下肢の浮腫の軽減につながります。

少しでも痛みなどのストレスを減らして、元気な赤ちゃんを無事に産んで下さいね。

中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長