Acupuncture & Moxibustion / Bone setting

スタッフブログ

肋間神経痛 (本日のロアン鍼灸整骨院の施術から)

朝1番に肋間神経痛の男性からの予約が入っていました。

2日程前に、近くの診療所の医師から電話があり、帯状疱疹後の神経痛が治まらず大学病院を受診していたが鍼灸の希望があったため施術できないか?との内容でした。

問診
帯状疱疹は20年以上前で、その後神経痛を繰り返しては消失していたものの、1年ほど前より左側胸部にピリピリした痛みが続いているとの事

既往
前立腺の手術

触診・視診
帯状疱疹後の色素沈着なし 左第4肋間から第8肋間の前胸部、側胸部、背部に痛み

膜・メカニカルな評価
肋骨の可動性低下
左胸膜固着あり
心膜固着あり
第4胸椎制限あり

肋骨の後方には神経・動脈・静脈が並んでおり、肋骨の可動性の低下や、胸膜の固着が神経や血管の動きの制限や刺激につながり、神経痛を発症していると考えられます。
また、肋骨の可動性低下や胸椎の制限が、肋骨頭関節前方ある交感神経節を刺激している事も、1年以上続く長期の痛みに関与していると思われます。

一般的な帯状疱疹後の神経痛はヘルペスウィルスによる神経の炎症ですが、この方の場合は、神経直接の炎症ではなく胸膜などの関与による2次的な神経痛です。
ただし、このような状態になったのは、20年以上前の帯状疱疹による炎症後の、組織の線維化や固着にあるのでしょう。

毎日の診療の中で、患者さんの帯状疱疹に気づく事があります。
頭痛の訴えの患者さんの顔をよく見ると、おでこにブツブツとした小さな湿疹の塊のようなものがあり、「もしや」と思い髪の毛の中を調べると、頭の皮膚の中にもありました。
また坐骨神経痛の訴えの患者さんで、痛みの部位を調べたら、お尻から足にかけて帯状疱疹だった場合もありました。

帯状疱疹のイメージは水疱を伴う湿疹が広く帯状に広がっているイメージですが、初期はそんなことはなく、小さな水疱の集まりが、ほんの数センチみられる程度の場合もあります。

ロアン鍼灸整骨院では、治療中、患者さんに帯状疱疹を見つけたら、すぐに皮膚科へ行ってもらっています。
時々、鍼灸だけで何とかなりませんか?とお聞きになる方がいらっしゃいますが、フレッシュな帯状疱疹は皮膚科で薬を処方してもらい、しっかり服用する事が1番です。
対処が遅れると帯状疱疹の範囲が広がったり、場所によっては失明の危険性もあります。

鍼灸やマニピュレーションが効果的なのは、帯状疱疹後の神経痛です。

施術(オステオパシーマニピュレーション・鍼灸)
まず初めに、肋骨の制限のリリースです。第4から第8肋骨を中心に行いました。
その後に、胸椎・胸椎・心膜の順でリリース。
心膜に対するアプローチでは、直接胸部を圧迫して心膜の層にコンタクトして行う事もあり、肋骨や胸膜などがリリースされ柔軟性が獲得されていないと、心膜の層に入りにくくなります。そのため、施術の順番も重要となります。

オステオパシーマニピュレーションの後は、鍼灸により、背部の胸椎椎間関節周囲の筋硬結部、肋間と胸肋関節の圧痛部へアプローチを行いました。

施術前、患部へ触れると痛みを訴えており、首を前に倒すと痛みが増悪しました。
施術後、患部への接触では変化があまりないものの、首の前屈での増悪はなくなりました。

膜・メカニカルの再評価では、筋膜・関節の制限は解放されているため、本日はこれで終了です。

施術を深追いすると、悪化したり、治らなかったりで良い事はありません。 これには、脳のフィードバックに由来する生理学的理由が絡んでいます。 ですが、今回のブログはここまで。

中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長