Acupuncture & Moxibustion / Bone setting

院長ブログ

セミナー受講 (オステオパシーについて) その5

セミナー・その他

11 胸郭・腹腔内臓のアドバンステクニック 
私が所属するオステオパシー協会JOPA では、
胸郭・腹腔内臓のベーシックセミナーとして、
フランスのジャン・ピエール・バラルD.O.のテクニックがあります。
そして、その上のアドバンスセミナーとして、
JOPA下村会長の開発したテクニックがあります。

実はJOPA下村会長は、オステオパシーの世界ではとても有名で、
日本人で唯一 SAAO(米国オステオパシー学生学会)で講師を務め、
また、海外の著名なオステオパスと親睦が深く、
ジャン・ピエール・バラルD.O.から
(下村会長が行う脳の神経核に対するコンタクトは私よりも正確である)
と言わしめた方です。

これらのアドバンステクニックは、解剖学の深い知識の元、
繊細かつパワフルに作られており、強力なリリースが得られます。

ただ、それだけに触診の感覚・解剖学的なビジュアル化・バランスの感覚など
総合的な力が要求されるテクニックばかりです。

しかも、見様見真似で行っても、全くリリースが起きないというシビアさです。

これらのセミナーも練習しまくり、2回ほど受けています。
それなのに、いまだに苦手なテクニックがあるんです…。

12 メカニカルリンク
フランスのポール・ショフールD.O.が開発した評価とテクニックです。
この方法を覚えると、メカニカルリンクだけで施術が完成してしまいます。
それだけ優れた技術という事です。

全身を300か所以上検査し、
検査の結果出てきた身体の制限箇所を抑制という方法で絞り込み、
リコイルという方法で解放する。

学ぶ側にとって、とてもシンプルで解りやすい施術方法です。

しかも施術効果が高い!

このメカニカルリンク、
身体を8つのユニットに分けて検査していくのですが、
私はまだ5つのユニットまでしか受講出来ていません。

ただ、自分の従来の施術の中に、
たとえば頭蓋だけメカニカルリンクを取り入れるといった使用も可能です。

本当はメカニカルリンクで施術するなら、
メカニカルリンクだけで行った方が良いらしいですが。

因みにこのメカニカルリンク、
日本人でフランスから正式に許可を受けた講師が2名だけいらっしゃいまして、
全身の検査及び治療は30~40分で終わるとの事です。

勉強中の私にとっては、驚愕の早さです。

13 頭蓋・仙骨セミナー
頭蓋骨は前頭骨や頭頂骨、後頭骨に側頭骨、蝶形骨、
そして多数の顔面の骨の集まりです。

皆さんはこの頭蓋骨や顔面の骨は動くと思いますか?

私の学生時代、頭蓋骨は骨癒合するため動かないと教わった気がします。

しかしながら、実際は動きます。
これはMRIによる頭蓋縫合の研究などからもその可動性が証明されつつあります。

頭蓋縫合に可動性がある事に気づき、
それを研究しテクニックとして完成させたのが、
頭蓋オステオパシーの創始者ウィリアム・G・サザーランドD.O.です。

そのサザーランドD.O.の伝統的な頭蓋のテクニック、
特に頭蓋骨の動きを中心に構成されていたのがこのセミナーでした。

頭蓋仙骨療法のみを行っているセラピストは結構いますが、
実際は頭蓋骨だけが大切なのではなく、
あくまでも身体の一部であるという認識と、
頭蓋の病変が、症状を訴えている人(患者)にとって、
プライマリーなものであれば頭蓋の施術を行うし、
頭蓋の病変から身体の他の部分、例えば足の指に引かれ、
足の指がプライマリーなのであれば、足の指に対して施術を行う、
(この場合、頭蓋の変位は足の指によって引き起こされた二次的なものであり、
プライマリーである足の指への施術の方が重要となる)
というのが本来の頭蓋オステオパシーです。

それには、身体の全てを診ることが出来る総合力が必要となります。

そのため私の所属するJOPAでは、
アドバンスの最後でないとこのセミナーを受けることが出来ません。

それ故に、このセミナーを受講した際、
(ついにここまで来た!)と感慨深いものでした。

その他、ヘルニアや気管支喘息に特化したセミナー、
筋膜の連鎖を利用した施術のセミナーなど、
まだまだありますが、きりがないのでこれくらいで。

そして現在、よりオステオパシーを理解するため
JTOC(日本トラディショナルオステオパシーカレッジ)の4期生として、
日々研鑽しております。

一生涯勉強ですわ!!

東京・中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長