Acupuncture & Moxibustion / Bone setting

スタッフブログ

首の痛み (本日のロアン鍼灸整骨院の施術から)

(患者) 
60代男性

(主訴)
首を左に回すと首の左側に痛みがある

2週間ほど前に寝違えたような痛みが首に現れ、その痛みは2~3日で消失したが、
首を左に回した時に首の左側に痛みを感じるようになったとの事。

(既往歴)
30代の頃に盲腸(虫垂円炎)の手術

(現病歴)
高血圧症

(検査)
頚部左回旋は痛みのため可動域低下
頚椎に制限なし
ジャクソンテスト・スパーリングテストは陰性
胸肩峰動脈正常
鎖関節・胸鎖関節正常
肩関節可動域正常
第3胸椎に制限
第2肋間チャップマン反射点圧痛あり
傾聴で左胸部

この方の主訴は首の痛みなのですが、検査の結果、首の関節には問題がありませんでした。 ジャクソンテストやスパーリングテストと言う、
首の神経を圧迫するようなテストを行っても痛みの再現はありません。
首の痛みの場合、肩の関連が稀にあるのですが、
検査の結果この方の場合はそれもありません。

以上の結果より、一般的にはこの方の首の痛みは、
首の筋肉に原因があると考えてしまうでしょう。

しかし、オステオパシーでは筋肉や関節だけを調べ施術を行うのではなく、
例えば内臓や血管と言った内部の構造や動きを調べ、
現在の症状との結びつきを解剖学的・生理学的に考え
症状を引き起こしている本当の原因に対して施術をして行きます。

このように全体的に身体を診ると、ケガの場合などを除いて、
症状のある部分にその症状の原因があることはほとんどありません。
症状が慢性化しているほどその傾向は強くなります。

この方の場合、傾聴と言う内部の張力を調べる検査と、
内臓の問題を調べるチャップマン反射の結果より、
心臓の問題が絡んでいる事が解りました。
そして詳しく傾聴した結果、心臓の左上部に張力を感じました。
心臓の肺動脈弁と動脈管索がある付近です。

心臓の弁に関しては、現代の人間では正常な動きをしている人の方が少ないくらいです。
弁の疾患にならないまでも、様々な環境因子によりその機能が低下しているのです。
ただし、この方の肺動脈弁の動きを調べた時に、
首の痛みとの関連はあまり感じられませんでした。
そこで首を左に回旋させ後方へ倒してみました。
するとほぼ首が後ろに倒れません。
動脈管索に制限が生じるとこのような状態になる事が多く、
この方の首の関節は検査結果により異常がないため、
動脈管索の制限が強く疑われました。

(施術)
第3胸椎の矯正
動脈管索のリリース

術後、首の左回旋時痛は消失。
左回旋後の首を後ろに倒す動作もスムーズになりました。
動かしながら「あれ?痛くない。」との事。
その言い方がなんだか可笑しく感じた私と、患者さんは痛みが取れてホッとしたのか、
2人で同時に笑ってしまいました。

痛みなどの症状は、身体の機能や構造変化の単なる結果にすぎません。
結果(症状)に対するアプローチだけではなく、
その原因となる身体の変化に対し施術する事が大切です。

中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長