腰・骨盤・股関節の痛み・障害
腰痛(本日のロアン鍼灸整骨院の施術から)
今回の患者さんは、以前腰椎ヘルニアでロアン鍼灸整骨院を受診され、
腰痛及び臀部下肢痛・痺れは緩解したものの、
仕事上腰痛になりやすい環境であり、
悪化させないために定期的にいらっしゃっている方です。
身体の調子を聞き、ハーフパンツに着替え頂いている最中にその事件は起こりました。
「先生~先生~腰が~・・・」
何やらカーテンを閉めた施術室から聞こえます。
「どうしました?」
カーテンを開けると、そこにはへっぴり腰になったその方が。
「靴下を脱ごうとしたらやっちゃった・・・」 との事。
このままでは、身体の評価もままならないため、
取り敢えず痛みを軽減させるための施術です。
ちなみにこの方の基本データは以下の通り。
(患者)
50代 男性
(主訴)
仕事上立位での作業が多く、前屈動作での作業時に腰痛を感じる。
プラス先ほどのぎっくり腰。
(既往歴)
20代 左脛骨骨折
30代 虫垂切除
(現病歴)
なし
(姿勢アライメント)
膝外反変形
骨盤前傾位 腰椎過伸展
姿勢アライメントに関しては、前回の整体及び矯正前のものです。
ぎっくり腰を呈している今のアライメントは、
骨盤前傾が更にひどくなり、臀部は後方に突出し、
腰を過剰に反らしたような姿勢です。
おそらく靴下を脱ぐ際に前かがみになった際に腰の痛みを感じ、
身体が反射的に防御姿勢を取った時に腰部の筋肉のスパズムを起こしたのでしょう。
(簡易的評価)
痛み強いため、どのようにして負傷したのかから推定し、怪しい場所を検査しました。
左仙腸関節の制限
右腸腰筋のスパズムによる圧痛著明
まず、腰仙関節をリリースし、次に仙腸関節、最後に右腸腰筋をリリース。
上記の整体及び矯正で痛みはなくなりました。
実は、ぎっくり腰の出来立てホヤホヤに対する整体・矯正は今まで経験が無く、
早くても受傷後半日後とか、1番多いのが1日、2日経過したものでした。
ぎっくり腰から1日、2日たつと、痛みの回避姿勢の為、
あちこちの過緊張が生じ、少し厄介な状態になっている事もあります。
今回は、ぎっくり腰になった直後であり、
矯正中に組織の動きから(あ、これすぐ痛み引くな)と感じとれたのは、
正直勉強になりました。
ご本人には大変申し訳ありませんが、貴重な体験ありがとうございました!
普通に動ける様になったため、
後はいつも通りのオステオパシーによる全身評価と整体・矯正です。
(オステオパシー的評価)
左脛骨骨折部分に強いテンション
尾骨の制限
硬膜の制限
(施術 オステオパシーによる整体・矯正)
上記制限箇所にオステオパシーマニュピレーションによる整体及び矯正
この方の過去に起こした骨折痕は、骨膜を引っ張り、
かなり体に悪影響を与えています。
施術のメインは大抵この脛骨の骨折痕です。
骨膜の捻じれを矯正しても、しばらくするとまた捻じれてしまうからです。
ケガなどで形が変形してしまった場合は、仕方がありません。
ただし、矯正すると身体は骨膜が引っ張ろうとするテンションからから解放されるので、
症状はかなり軽減します。
また、骨膜のアンバランスな捻じれは、その情報を常に脳に送っています。
この異常な信号が脳に届かなくなることも、症状の緩和に関係しています。
今回のぎっくり腰の根本も、この骨折による骨膜の捻じれの可能性があります。
仕事が体に負担を掛けやすい内容であれば、
体を守るためにオステオパシーによる整体・矯正で、
体のアンバランスを取り除くのも1つの良い方法です。
東京・中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長