Acupuncture & Moxibustion / Bone setting

院長ブログ

ギックリ腰 腰痛 (本日のロアン鍼灸整骨院の施術から)

腰・骨盤・股関節の痛み・障害

定期的に来院されている患者さんからのご紹介で、腰痛の方が来院されました。

 

(患者)

40代 女性

 

(主訴)

数日前より急に腰に激痛が走り、日常生活がかなり制限されている。

 

(既往歴)

30代 子宮頚がんの手術

 

(現病歴)

慢性的な肩こりと偏頭痛

 

(姿勢アライメント)

骨盤前傾位

腰椎過前弯

胸椎後弯減少

 

(理学的徒手検査)

体幹前屈、側屈で疼痛顕著。

神経学的所見なし

 

この方は、数日前より腰部に激痛が走り、歩行時や椅子に座っている時等、ほぼすべての動作で腰部から臀部に痛みが生じていました。

楽な姿勢は布団で横になっている時のみで、寝返りは痛くて出来ないとの事でした。

いわゆる急性腰痛(ギックリ腰)ですが、問診を行うと慢性的に腰痛があり、何度かギックリ腰を経験しているとの事。

その他、慢性的な肩こりと偏頭痛があり、こちらの症状にも悩んでいるご様子。

以前は整骨院に通っていたこともあるが、改善されないので辞めてしまったようです。

 

ギックリ腰ですが、身体の中に何も原因がない状態から生じることはまずありえません。

この方は慢性的な腰痛があり、その他の症状もあります。

つまり、身体が上手にバランスを取ることが出来ていなかったと考えられます。

いよいよバランスが崩れ、代償できなくなると今回のような強い症状となって身体が表現するのです。

重い物を持った事や、無理に身体を動かしたからギックリ腰になったと考えがちですが、これらは単なるきっかけに過ぎません。

身体の中に今の症状を起こした本当の原因が存在しているのです。

その本当の原因を探す為にオステオパシーによる全身評価を行っていきます。

 

(オステオパシー的評価)

左下肢から股関節及び骨盤内蔵に強いテンション

左胸部及び心臓にもテンションを感じる

頭蓋の右側頭骨を中心に動きが悪い

左中間楔状骨、距骨下関節、下腿骨間膜に制限

左股関節屈曲及び内転可動域低下

骨盤左上方剪断

 

検査の結果、上記の問題がこの方の身体のバランスを崩している主な原因でした。

左胸部と心臓及び頭蓋の問題を強く感じ、頚肩の症状と偏頭痛に関与していますが、腰とのリンクが薄いので今回は保留です。

取り敢えず今回のギックリ腰の症状を落ち着かせることが最優先です。

 

 

(施術 オステオパシーによる整体・矯正)

骨盤左上方剪断に対し施術後、左下肢の制限箇所をリリース

骨盤をさらに調べると仙骨の捻転病変があったので矯正

最終的に左骨盤内蔵のテンション(これは子宮頚がん術後の癒着に起因)が残るので、骨盤内蔵のバランスを正常に近づけるための施術

両下肢と腰部の神経を促通させ、運動連鎖を正常に近づける

 

上記施術後、体動時の痛みは軽減し、ベッド上での寝返り、起き上がり、また体の前屈動作もスムーズになりました。

体の前屈時、腰よりも今は背部の痛みが気になるとの事で、特殊な方法で経絡のエネルギースポットに施術を行い、痛みが緩和したことを確認し今回の施術は終了しました。

 

オステオパシーなのに経絡?と思う方がいらっしゃると思いますが、私はオステオパシー哲学に則った上で、エネルギーの観点から使用する事もあります。

 

 

東京・中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長