坐骨神経痛・ヘルニア・狭窄症・胸郭出口症候群など
その1からの続きです。
理学的徒手検査後に全身の評価を行いました。
(オステオパシー的評価)
頭蓋傾聴・腹部傾聴により左腎臓の制限
左股関節の制限
左腸脛靭帯の制限
左近位脛腓関節制限
病院等で行われている理学的徒手検査は、症状に対して行われますが(肩が痛い場合なら、肩のどの構造物が痛みを出しているか調べる)、今回のケースの様に症状が出ている部分に決め手となる原因が徒手検査で見つからないケースが結構多くあります。
痛みがあるからには原因は必ずあるはずです。
そのためロアン鍼灸整骨院では、症状に対する理学的徒手検査と、
その症状の本当の原因を調べる特殊な検査を行い、全身の評価をして行きます。
例えば肩が痛い場合、徒手検査で肩を支える筋肉の付着部である腱板に問題があると分かったとしましょう。
では腱板にストレスが掛った原因は何でしょうか?
良く言われる原因の説明として、肩の使い過ぎや老化現象があります。
それは本当に原因となるのでしょうか?
肩を良く使う人でも肩が痛くならない人も大勢いますし、
年をとっても肩が痛くない人は大勢います。
つまり肩の使い過ぎや老化は痛みの(きっかけ)になるかも知れませんが、
原因にはならないという事です。
局所的な検査を行い原因が不明な場合、全身を診る事によって痛みの原因が分かるのです。
ただし、一般的な検査で原因が分かったとしても、それはあくまで局所の原因ですので、その局所の原因を引き起こしている本当の原因を調べる為、必ず全身の評価は行います。
全身評価で見つけた機能障害こそが、その症状を引き起こしている本当の原因であり、必ず施術しなければならない部位なのです。
施術は全身評価で見つけた機能障害に対しアプローチを行い、
本当の原因を取り除いた上で、局所に対するアプローチを行います。
(施術 オステオパシーによる整体・矯正)
左股関節リリース
左腸脛靭帯リリース
近位脛腓関節リリース
左腎臓リリース
左大腰筋リリース
通常腎臓は大腰筋の上で上下に滑走しています。
腎臓の膜に制限があると滑走が制限され大腰筋を刺激します。
大腰筋には腰神経叢が存在しますので、腰痛及び大腿部周囲の痛みの原因になります。
股関節の可動制限は腸脛靭帯の過緊張につながり、
腸脛靭帯は膝を超え脛骨に付着し、その筋膜はさらに下へと伸びて行きます。
また腓骨の膜とも連絡しています。
腓骨は膝のかみ合わせに関与します。そのため膝の痛み違和感の原因となりえます。
このように評価の結果を解剖学に照らし合わせて、
なぜその症状が出現しているかを考えます。
整体・矯正の結果、後屈時痛は半減しました。
痛みは少し残っていますが、原因箇所はリリースされていますので、
後は本人の治癒力に任せます。
正しい刺激を入力すれば、神経反射で身体は数日掛けて正常に戻ります。
余分な刺激を入れすぎると、かえって悪化したりします。
オステオパシーの祖、アンドリュー・テイラー・スティル医師はこう言っています。
(Find it Fix it Leave it alone 原因を見つけて治したら、後は放置しなさい)
ちなみに、1週間後の再診時に症状は全て消失していました。 よかった!
東京・中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長