その他の痛み・障害
腰痛とPMS(月経前症候群)に悩む30代女性です。
クリニックにて低用量ピルを処方され、また他院にて鍼灸施術を受けている方です。
PMSに関して薬に頼らず何とかしたいという思いと慢性的な腰痛に悩み、鍼灸も受けていますがあまり変化がなく、友人の勧めで当院に来院されました。
(患者)
30代 女性
(主訴)
月経前に感情の乱れを生じる。食欲がなくなり、身体がだるくなる。頭痛が生じ腰痛も悪化。
腰痛は常に重だるく、長時間の同一姿勢で痛む。
(既往歴)
特発性側弯症(軽度)
(現病歴)
月経前症候群(PMS)
(姿勢アライメント)
骨盤前傾位 腰椎過前弯
胸椎後弯減少
頚椎前弯減少
(理学的徒手検査)
体幹後屈動作で腰仙部に痛み
股関節負荷試験 陰性
仙腸関節負荷試験 陰性
腰椎負荷試験 陽性
下肢神経学的所見なし
PMS(月経前症候群)はプロゲステロンやエストロゲンと言った性ホルモンのバランス、GABAやセロトニンなどの神経伝達物質の関与、自律神経系の乱れなど、様々な原因が相関し発症するといわれています。
実際、PMS(月経前症候群)は原因がはっきりとわかっていません。
実はPMS (月経前症候群)に限らず、原因不明の症状や病気は非常に多いのです。
なぜなら原因が一つに絞られる程、人間の生理は単純ではないからです。
まだまだ発見されていない生理学の相関性も多く存在します。
科学が進んでいると言われる現在においても、身体で解っていることはごく1部なのです。
腰痛に関しても同様の事が言えます。
同じ腰痛でも痛み止めが効く人と効かない人、腰痛体操が効く人と効かない人がいます。
一つ言えることは、局所(症状のある所)を細かく診れば診るほど本当の原因から遠ざかると言う事です。
局所に本当の原因がある場合は実際には多くありません。
局所だけを診て何かしら手を加え、症状が解決する場合、割合は少ないものの本当にそこに原因があったか、単に症状を押しやっただけです。
症状を押しやっただけの場合、すぐに元の状態に戻るか、押しやられたことに身体が新たなアンバランスを作り出し、いずれ違う症状となり戻ってきます。
ではどうすれば良いのか?
身体を局所の寄せ集めとして診るのではなく、総合的に診ていくことが大切です。
オステオパシーでは、身体を1つのユニットとして扱い、解剖学と生理学は相互に関連していると考えます。
続きます。
東京・中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長