頭・首・肩・背中の痛み・障害
首の激痛で動かす事が出来ず、予約の電話を入れたものの、当日はあいにく予約が取れず 3日後にいらした患者さんです。
(患者)
40代 女性
(主訴)
首の痛みのため、ほぼ動かせない。
同時に右肩上部の痛みもある。
(既往歴)
骨折、脱臼等の既往なし。
(現病歴)
生理不順
月経前症候群(PMS)
(姿勢アライメント)
頸椎から胸椎にかけての生理的弯曲減少
(理学的徒手検査)
頚部可動域減少
神経学的症状なし
肩関節可動域正常
この方は、4日前の夕方より、肩のコリ感と首の違和感が出現し、次の日の起床時に首の激痛のため、ほぼ首が動かせなくなりました。
腕や手に痛みの放散や痺れ等はなく、いわゆる(寝違え)の状態です。
ただ、ここまで首が動かせないのも珍しいです。
明らかに首のみの原因ではありません。
あまりにも急激な激痛の場合は、炎症性のあまりよくない病態が潜んでいることがあり要注意ですが、発熱や熱感等無く、全身状態も悪くなく、また多少ですが3日前よりも痛みが引いている感じがするとの事で施術を行うことにしました。
因みに、この状態で微熱があったり、痛みが増強している場合は、病院で検査する事を勧めています。
理学的徒手検査では、分かった事はほぼ何もありませんでした。
唯一分かった事と言えば、痛みが非常に強いことだけです。
症状の裏には必ず原因があります。
原因の結果が症状として現れているのです。
そして多くは、症状の場所に本当の原因はありません。
そこで、オステオパシーによる全身評価が生きてきます。
(オステオパシー的評価)
仙骨に病変
脊柱の圧縮あり
心臓弁及び心臓支持靱帯の病変
右胸膜の病変
頚椎5番に制限
オステオパシーでは、傾聴やモーションパルペーション、スタティックパルペーション等の技術を用いて、どの組織の膜に異常なテンションが掛かっているかを調べたり、関節の動きや組織の動き、またその状態を調べて行きます。
触診の技術は奥深いもので、訓練すればするほど様々なものが見えてきます。
手は全ての物を感じることが出来ます。
認識していないのは脳なのです。
ですので、その微妙な変化を脳に認識させる訓練が必要となります。
そして訓練すればするほど細かなものが見えてきます。
それは熟練したワインソムリエがブドウの産地から年代、土壌の質、どこで熟成されたかが分るのと同じかもしれません。
パート2に続きます。
東京・中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長