腰・骨盤・股関節の痛み・障害
慢性的な腰痛があり、時々ぎっくり腰のような症状が出現する40代 男性。
ご友人の紹介で来院されました。
(患者)
40代 男性
(主訴)
体の前屈および後屈で腰が痛み、常に重い感じがする。
朝起きると腰の痛みが強い。
しばらく動いていると痛みは楽にはなる。
(既往歴)
16歳 左足関節靭帯損傷
(現病歴)
特になし
(姿勢アライメント)
骨盤前傾
腰椎過伸展
頚椎前弯減少
頭部前方変位
姿勢を観察するといわゆる反り腰タイプです。
そして頭は前方へスライドし、顎が少し上がっていました。
この姿勢は腰骨の後方にある腰を動かすための関節(椎間関節)
に常に圧縮の力が働いており、
椎間関節性の痛みを出しやすい姿勢です。
また上半身は巻き肩、若干の猫背タイプであり、
首肩の過緊張が見受けられました。
腰痛があるため、
首肩の症状などはあまり気になっていない様子です。
大抵、1つ症状の強いところがあると他の部分の症状は、
あまり気にならなくなります。
(理学的徒手検査)
体幹前屈および後屈時疼痛および可動域制限
神経学的徒手検査陰性
股関節負荷テスト陰性
骨盤負荷テスト陰性
腰椎負荷テスト陽性
股関節の問題・骨盤の問題・腰椎の問題が
腰痛として認知されることが多いので、
そのためのテストも行いました。
また、念のため腰の神経の圧迫による症状が出現しないかも確認します。
これらは、一般的には腰痛に対する評価として
メインで行われるテスト方法でありますが、
ロアン鍼灸整骨院では、
これから行うオステオパシーによる全身評価と組み合わせて、
その腰痛がどこから来ているのかを調べるための、
補助的な意味合いのテストとなります。
(オステオパシー的評価)
尾骨・仙骨・脊髄硬膜の圧縮
左横隔膜脚部・外測縫線テンション異常
骨盤変位
左腎臓テンション異常
最初の理学的な徒手検査で腰が前にも後ろにも動きにくいのを見て、
これは脊髄硬膜の圧縮があるだろうと思っていたら、
やはりありました。
通常、反り腰タイプの人は、前屈と後屈の動きを比べると、
前屈の可動域の制限の方が強調されます。
なぜなら、常に腰が後ろに倒れているため前屈しづらいのです。
前にも後ろにも倒れる事が出来ないのは、
背骨の中央を走る脊髄の周りを取り囲む硬膜が
上方に引き上げられているためです。
脊髄硬膜は頭蓋内では脳を覆い、
後頭骨の大孔と仙骨の2番に強力に付着し、
その後は終糸が尾骨に付着します。
この膜が引っ張られる事で、
背骨全体に圧縮が生じ、可動制限が出現します。
ちょうど背骨に1本硬い芯が通ったような状態です。
なぜ硬膜がこのような状態になるのか?
それは、多くの場合、
食品添加物、PM0.1、電磁波など様々な環境の問題が起因しています。
私たちオステオパシーを行う者は、患者さんを診る時は5つのモデルを考慮します。
続きは次回に。
東京・中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長