Acupuncture & Moxibustion / Bone setting

整体院と整骨院の違い

整体院と整骨院の違い

整体と整骨(接骨)の違いとは?

  • 整体

    資格は無い。1週間から3か月程度の整体スクールやセミナーなどの出席で貰える民間資格はあるが、そもそも国が認めた資格制度が存在しないため、誰でも開業できる。

  • 整骨(接骨)

    柔道整復師の国家資格が必要。大学の専門課程(4年)または短大(3年)、専門学校(3年)を経て、国家試験に合格する事により業を行うことが出来る。

つまり、
整体 … 体がつく方は無資格。
整骨(接骨) … 骨がつく方は国家資格。
という事です。

国家資格を有しているという事は、人間の身体を扱うにあたって最低限の解剖学や生理学等の知識を学んでいるという事です。
国家資格である柔道整復師・鍼灸師・マッサージ師は柔道整復師法やあ・は・き師法といった法律が存在するため、国の制度の上で業を行っています。
一方、整体は資格制度ではないため法律が存在せず、もしあなたが(今日から整体師になろう)と思えば身体の知識が一切無くても、なれてしまうのです。

事例1

右腓腹筋(ふくらはぎ)の痛み

歩いていると(ふくらはぎ)が痛くなる為、整体院に通っていたが改善しない。整体院では(筋肉のコリのせい)と言われ、揉んでもらっていた。痛みが続くため知人の紹介で当院へ来院。検査を行うと、右の足背動脈が弱く、総合的に判断して閉塞性動脈硬化症による(ふくらはぎの痛み)の疑い。専門医への受診を勧めた。後日、病院で閉塞性動脈硬化症と診断され治療を続け改善して来ている、との連絡あり。

事例2

腕の痺れ

近くの整体院で(首に問題があるから、首のコリが取れれば治る)と言われた。当院で検査を行うと、上肢・下肢の筋力低下、腱反射亢進、病的反射あり。神経の中枢側に問題があると感じ専門医への受診を勧めた。後日、その患者さんから(病院で脊髄症と診断された。放置すると麻痺が残るから手術しなさいと言われた)との連絡あり。

この2つの事例とも当院では、施術を行わず診察だけでした。診察の結果、徒手療法や鍼灸の適応外であれば、患者さんのために専門医への受診を勧めるべきです。

整体に対し否定的な内容ですが、1つだけ例外があります。それは、理学療法士が整体院を開業する場合です。
病院にてリハビリ等を行う理学療法士は国家資格ですが、独立開業権がないため病院を離れ独自に開業する場合、整体を名乗る事があります。身体を理解している理学療法士であれば、安心して施術を受けられます。

整体に通われている方は、一度(先生は何の資格を持っているのですか?)と尋ねてみてはいかがでしょう。
ご自身の大切なお身体を、それに見合った施術者に診てもらう。とても重要な事だと思いませんか?